「知らなかった」を、どうやって減らしていくか
――レファレンス協同データベースとの出会いから考える、AI時代の情報収集術
知らなかった。
たった一言だけれど、この言葉には不思議な力がある。
知らないことは、知らないままだ。
「知らない」ということ自体を知らないから、自分から検索することもできない。
今回、私が知ったのが**「レファレンス協同データベース」**だった。
最初に思ったのは、
「こんなものがあったのか」
だった。
図書館には本を借りる場所というイメージがある。
しかし、図書館には「調べる」という、もう一つの大きな役割がある。
その「調べる」を支える知識や事例が、全国の図書館で蓄積され、共有されている。
それを知った瞬間、
「自分は今まで、どれだけ知らない情報を見逃してきたのだろう?」
と思った。
なぜ私は、この情報を知らなかったのか?
ここが今回、一番考えたいところだ。
インターネットには膨大な情報がある。
検索すれば、たいてい何かが出てくる。
しかし、
検索できるのは、自分が「知りたい」と思ったものだけではないか?
例えば、
「○○について調べたい」
と思えば検索できる。
でも、
「そもそも、レファレンス協同データベースというものが存在する」
ということを知らなければ、
検索することすらできない。
ここに大きな問題がある。
「検索」には限界がある
私たちは普段、
Googleなどで検索する。
AIに質問する。
SNSを見る。
ニュースを見る。
しかし、基本的には、
「自分が知っている言葉」を使って情報を探す。
つまり、
知っている
↓
検索する
↓
情報を得る
という構造になっている。
ところが、本当に欲しい情報は、
知らない
↓
だから検索できない
↓
存在にも気づかない
という場所にあるかもしれない。
今回の「レファレンス協同データベース」との出会いは、私にこの問題を強く意識させた。
レファレンス協同データベースとは?
レファレンス協同データベースは、国立国会図書館が運営しているデータベースで、全国の図書館などが行ったレファレンスサービスの事例や調査に役立つ情報などを蓄積・公開している。
利用者から寄せられた「こんなことを調べたい」という質問に対して、図書館がどのように調べ、どのような資料や情報を案内したのか。
そうした知識が共有されている。
つまり、これは単なる「検索サイト」というより、
全国の図書館に蓄積されてきた「調べ方」の知識に触れられる場所
と考えると、とても面白い。
国立国会図書館では、レファレンス協同データベースを図書館等がレファレンス事例などを蓄積・公開するデータベースとして運営している。
私が面白いと思ったのは「答え」より「調べ方」
普通の検索では、
答えはこれです。
という情報を探す。
ところがレファレンスの世界では、
この質問について調べるなら、こういう資料を見る。
こういうキーワードを使う。
こういう機関に問い合わせる。
という、
「調べるための道筋」
が重要になる。
これはAI時代に非常に相性がいいのではないかと思った。
そして、少し悔しい
こうした存在を、私はもっと早く知りたかった。
もし以前から知っていたら、
「このテーマを調べたい」
と思ったときに、もっと違う調べ方をしていたかもしれない。
さらに、
「こんなイベントがあったのか」
「こんな取り組みが行われていたのか」
と後から知ることもある。
そのときに感じるのが、
「参加したかった」
という気持ちだ。
情報を知ったときには、すでに募集が終わっている。
イベントが終わっている。
参加できる機会がなくなっている。
これは本当に残念だ。
だから次回、同じような機会があるなら、
今度こそ参加したい。
では、どうすれば「次は知っている人」になれるのか?
ここからが私の本題だ。
単純に、
「もっとインターネットを見る」
では解決しない。
ニュースを毎日チェックする。
SNSを全部見る。
図書館のサイトを毎日確認する。
これでは時間がいくらあっても足りない。
そこで、
AIと自動化を使えないか?
と考えた。
「検索する人」から「情報が届く人」へ
今までの情報収集は、
自分
↓
検索
↓
情報を探す
だった。
これを、
情報源
↓
自動監視
↓
AI
↓
自分に関係する情報だけ抽出
↓
通知
↓
自分
に変える。
これなら、
「知らなかった」を減らせるのではないか。
私が作りたい「知識レーダー」
例えば、レファレンス協同データベースや国立国会図書館、図書館、自治体、大学、研究機関などの情報を対象にする。
そして、
① 新しい情報を監視する
↓
② Pythonなどで取得する
↓
③ 前回との差分を調べる
↓
④ AIに内容を整理させる
↓
⑤ 自分に関係するか判断する
↓
⑥ 重要なものだけ通知する
という仕組みだ。
AIに「答え」だけを聞かない
ここが私なりのポイントだ。
AIに、
「レファレンス協同データベースについて教えて」
と聞くだけではない。
むしろ、
「私がまだ知らない、関連する情報を探すためには、どこを監視すればいい?」
と聞く。
さらに、
「この情報から、次に注目すべきキーワードを10個出して」
「このテーマに関連するイベントや講座を探すための検索条件を作って」
「前回の情報と比べて何が新しい?」
とAIに仕事をさせる。
つまり、
AIを「質問に答える道具」から「情報探索の相棒」に変える。
さらに「レファレンス×AI」が面白い
レファレンス協同データベースには、実際の質問と回答の事例が蓄積されている。
これをAIと組み合わせたらどうなるだろう?
例えば、自分が、
「昔の地域の○○について調べたい」
と思ったとする。
AIに質問する。
すると、
あなたの質問
↓
関連するレファレンス事例
↓
過去に使われた資料
↓
関連キーワード
↓
次に調べるべき場所
という流れを作れる。
単に「答え」を出すのではなく、
「調査ルート」を作ってもらう。
これはかなり面白い使い方だと思う。
「知らないこと」をAIに発見してもらう
さらに一歩進めたい。
例えば、
「私が今まで調べてきたテーマから、まだ知らなさそうな関連分野を教えて」
とAIに聞く。
すると、
今まで調べたこと
↓
AIが関連性を分析
↓
知らなかった周辺分野
↓
新しいキーワード
↓
新しい知識
という循環を作れる。
これは、
「検索」ではなく「発見」
だ。
私が目指す「知識の自動収集」
理想はこうだ。
朝、スマートフォンを見る。
すると、
【今日の知識レーダー】
あなたが過去に関心を示した「図書館・地域資料」に関連して、新しい情報が3件見つかりました。
① レファレンス関連の新しい事例
② 図書館で開催される講座
③ 関連する研究・資料
と出てくる。
さらに、
おすすめ理由:
あなたが以前調べていた「○○」と関連性があります。
とAIが説明する。
これは普通のニュースアプリとは違う。
「自分の興味に合わせて、新しい世界を発見する装置」
だからだ。
そして「イベントを逃さない」
今回の「参加できなくて残念だった」という経験も、この仕組みに入れたい。
例えば、
図書館
国立国会図書館
自治体
大学
研究機関
博物館
イベントサイト
などを監視する。
そして、
新しいイベント発見
↓
AIが日時・場所・内容を抽出
↓
自分の興味と照合
↓
参加可能性を判定
↓
通知
とする。
通知には、
【参加候補】
○○講座が新しく公開されました。
開催日:○月○日
場所:○○
テーマ:○○あなたの過去の関心テーマとの関連度:高
と出す。
これなら、
「知らなかった。終わっていた……」
を、
「知っている。申し込もう」
に変えられる。
特異性・独自性はどこにあるのか?
私がこのテーマでブログを書きたい理由は、単なるAI活用術を紹介したいからではない。
ポイントは、
「知らなかった」という自分自身の体験を出発点にすること。
である。
普通なら、
「レファレンス協同データベースとは?」
という記事を書く。
私はそこから一歩進めて、
なぜ私は知らなかったのか?
なぜ情報に出会えなかったのか?
なぜ参加できなかったのか?
次はどうすれば早く知ることができるのか?
AIなら何ができるのか?
と考える。
つまり、
レファレンス協同データベースそのものではなく、「知らない知識との出会い方」を研究する。
これが、このブログの独自性になると思う。
「知らない」を資産にする
知らないことは、恥ずかしいことではない。
むしろ、
「知らなかった」
という瞬間こそ、新しいテーマを発見するチャンスなのかもしれない。
今回の私は、
「レファレンス協同データベースを知らなかった」
↓
「なぜ知らなかった?」
↓
「情報を待っていたからでは?」
↓
「ならば情報を自動的に探させればいい」
↓
「AIを使えないか?」
↓
「Pythonで自動化できないか?」
というところまで考えが広がった。
一つの「知らなかった」が、
AI × 図書館 × 情報収集 × 自動化
という新しいテーマに変わった。
次回は「行きたい」ではなく「見つける」
今回参加できなかったことは残念だった。
でも、次回があるなら行きたい。
そのために、
「次回開催されるかもしれない情報を待つ」のではなく、「開催されたらすぐ気づける仕組み」を作る。
これが今の私の目標だ。
情報を探す。
情報を読む。
情報を整理する。
情報を比較する。
そして、
自分が本当に必要な情報だけを受け取る。
その面倒な部分をAIとPythonに任せる。
最終的に作りたいもの
名前を付けるなら、
「知識レーダー」
あるいは、
「知らなかったを減らすAI」
でもいい。
インターネット上には、毎日新しい情報が生まれている。
そのすべてを見る必要はない。
大切なのは、
自分に必要な「まだ知らない情報」に出会うこと。
そして、
「もっと早く知っていればよかった」
を少しずつ減らしていくこと。
知識は「探す」だけではなく「出会う」もの
今回、レファレンス協同データベースを知ったことで、私は一つのことを考えるようになった。
検索能力を高めることも重要だ。
でも、それだけでは足りない。
「自分が検索しようとも思っていなかった情報」と出会う仕組み
も必要なのではないか。
AIが進化した今なら、それができるかもしれない。
だから私は、
「知らなかった」を失敗ではなく、次の探究のスタート地点にする。
そして、
次は誰より早く知るための、自分専用の情報レーダーを作る。
もし次回、面白い講座やイベントを見つけたら、
「知らなかった……」
ではなく、
「見つけた。今度は参加できる。」
と言いたい。